Kindle Unlimitedのエンジニア向けおすすめ30冊【技術書】【読み放題】

Kindle電子書籍の中から選りすぐりの200万冊以上のラインナップが、月額980円で読み放題です。
Kindle Unlimitedで肝心なのは、大量かつ玉石混合の本から良書を見極めること。
この記事では、ITエンジニア向けにKindle Unlimitedのおススメ本30冊を紹介します。
Kindle Unlimitedのおススメ本
雑誌・専門誌
ビジネススキルとマインド向上
これは私見ですが、ある程度エンジニアとしてのキャリアを積むと、ITの技術だけではうまくいかないことが段々分かってきました。
それは、技術以外にも必要な能力が沢山あるからです。
対人折衝やタスク管理術やドキュメント作成スキルなど、数え上げたらキリがありません。
そこでまず、「ビジネス全般のスキル」や「仕事の取り組み方」を強化できる本を紹介します。
日々の姿勢や思考をほんの少し変えるだけでも、想像以上に仕事は捗ります。
「もしあなたが状況をコントロールできなければ、状況があなたをコントロールするだろう。」
本書の第3章201ページからの引用ですが、この一文には衝撃を受けました。
かつてコールセンターで働いていた頃の私はだらしなく、毎朝遅刻ギリギリで駅まで自転車を漕いでいました。
それは非常に危険な運転で、いつ事故に遭ってもおかしくないほどです。
当時は自己管理能力の低さから、まさに「状況に支配されていた」と言えるでしょう。
一方現在は、エンジニアとして努力を積みリモートワーク環境を勝ち取りました。
つまり状況をある程度コントロールできるようになったのです。
本書は、「すぐに行動できない自分の痛い所」を率直な言い回しで的確に突いてくれます。
耳をふさぎたくなるような厳しい言葉を何度も目にします。
しかしその分だけ、自身の問題点や改善のヒントが数多く得られます。
つい決断や行動を先送りにしてしまい、理想の自分が実現できず苦悩している方は是非読んでください。
なぜ、こんなにも頑張りたいのにやる気が出ないのか?
自分の最高の状態をキープするためには、局面に応じた適切な対処法を知る必要があります。
本書では脳神経科学の観点から「モチベーション」、「ストレス」、「クリエイティビティ」に向き合います。
特に響いたのは、チャプター2「ストレス」の「成功体験と失敗体験は結び付けて記憶するべき」というテーマ。
脳が「辛い経験の先に、大きな喜びがある」と学習すると、ストレスに耐える強いメンタルが鍛えられます。
意外な発見だったのは、「人は空腹時ほど集中力が高まる」ということです。
始めは半信半疑でしたが、読み進める内に「なるほどな」と納得できる科学的知見が得られました。
このような知見を事前に得ていたかどうかで、IT技術の習得効率は格段に違ってきます。
プログラムやシステムには、エラーや障害といったトラブルがつきもの。
しかしそれを乗り越えた先に成長があると分かっていれば、何事もポジティブに取り組めます。
「エンジニアは技術力さえあればいい。」と、お考えの方へ
著者である「大手町のランダムウォーカー」氏は、公認会計士資格を持つ企業コンサルタント。
投資の名著「ウォール街のランダム・ウォーカーTwitter上には約10万人のフォロワーが存在し、数万人規模の会計イベントも主催してきた人気インフルエンサー。
著者は持論として、「決算書が難しいのは、自分事として理解できないから。」と標榜。
読者が当事者意識を持てるよう様々な工夫が散りばめられています。
コーヒーチェーンの「ドトール」と「ルノアール」の売上原価の比較がその一端。
「顧客の回転率の長短」や「経営戦略の違い」が浮き彫りで、双方のビジネスモデルが面白い様に理解できます。
会計を皮切りに経営目線も併せ持つエンジニアとして、マネジメントクラスや経営陣へのステップアップが見えてきます。
外資系コンサルの仕事術はエンジニアにも有効
本書では、職種や業界を問わない普遍的な仕事力として、今すぐ役立つ重要スキル30個を厳選して紹介。
内容として、話す技術、思考術、デスクワーク技術、ビジネスマインドの4つのカテゴリに大別されます。
エンジニアはプレゼンや議事録を作成する機会も意外と多く、コンサル流の話術やデスクワーク術は非常に有用。
すぐにでも成長したい、若手の駆け出しエンジニアに特におススメです。
100万部ロングセラーの自己啓発書で、みるみる高まる自己肯定感
迫る納期や上司・部下との人間関係などで、エンジニアは常にストレスと隣り合わせ。いかに技術力が高くとも、メンタルを病んでしまう方も少なくありません。
本書が最大のテーマとするのは「自尊心を高めること」。何をするにも、まずは自分を大事にすることが幸せに繋がるというスタンスです。
1ページ程度の「気持ちが楽になる、うまくいく考え方」が100のテーマでまとめられ、忙しくて疲れているような時も少しずつ読めます。
真面目で責任感が強く、自分を責めてしまいがちなエンジニアには特に読んで欲しいです。
ツボを押さえたパワポ資料で、プレゼン相手を唸らせる
エンジニアはコードを書くことだけが仕事ではなく、パワポでプレゼン資料を作成する機会も少なくありません。
ところで普段、何となく思い付きで適当にプレゼン資料を作っていませんか?
結果的にもし拙い資料が出来上がると、指摘や疑問符が増える一方となり、理想とするプレゼンからは遠ざかっていきます。
本書では具体的に改善前後の比較が図示されており、直感的に分かりやすい構成でした。
早速そのノウハウを取り入れたら、普段の仕事がとても捗るようになったので嬉しく思います。
システムの説明やプレゼンのたびに、ダメ出しをされて悔しい思いをしてきた方におススメです。
図表の作成が面倒で、口頭だけで議論していませんか?
本書の著者は米国MITにMBA留学していた頃、頭のいい人はよくホワイトボードに「図」を書きながら議論を整理していることに気付きます。それに着想を得たことで、後のビジネスで成功を収めていきました。
エンジニアもネットワークやシステムの構成を検討しますが、口頭だけで議論していると認識のズレが発生しがちです。
オフィスの会議室には大抵ホワイトボードが壁面に設置されているので、私自身もこれからは積極的に活用したいと思いました。
会議中に建設的な議論から遠ざかったり、明確な結論が出ないまま終わるケースが多い方はご一読下さい。
プログラミングの習得
Python初級者から中級者への最短ルート
プログラミングの習得は実際に何かを作るのが一番という信条の下、楽しくモチベーションが続くようにと著者はゲームを題材にしています。
注意点としてkindle版のサンプルコードでは、ページ跨ぎのインデントの位置関係が分かり辛いです。ただし、 別途ダウンロードできるサンプルコードを参照すれば問題なく確認可能です。
また、出版が2017年3月とやや古いので、環境構築の手順が現在とは変わっています。適宜ネット上で最新の情報を確認して下さい。
Pythonの環境構築や基本的な文法の学習を終えて、次の段階に進みたい方向けの1冊です。
ただし、本書の目的はゲームの作成なので、各種作業自動化やWebアプリの作成等がしたい方は別途書籍を購入して下さい。
JavaScriptで2Dや3Dのゲームを作成
本書は以下のような物理や数学の概念を使った、JavaScriptによるゲーム作成の入門書です。
- 「速度」、「加速度」、「重力加速度」といった物理法則の処理
- ゲームにおける画像や立体の回転、反社の処理などで使われる、「三角関数」
- 2つの物体の衝突した角度の判定や、3Dモデルをリアルに描画するための入射光や面の向きを計算する「ベクトル」
- 2Dゲームの座標計算を容易にする「行列」
いずれも基礎レベルから丁寧に分かりやすく書かれています。
私は文系からエンジニアになったタイプですが、そんな私でも本書でしっかりと取り組めば、理系的な概念を使ってプログラミングが出来るような気がしてきました。
JavaScriptを使って何かを作ってみたい方や、ゲームにおける数学や物理の演算処理を学びたい方におススメです。
徹底的な初心者目線に立った、Ruby on Rails入門書の決定版
本書はRuby on RailsでWebアプリを作成する入門書です。改訂4版目となりますが、初心者向けに非常に配慮された1冊。
例えば旧版で重視してきた「テスト」の項目について、初学者にはハードルが高く脱落の原因となっていることから大幅に割愛されています。
また、プログラミング初心者はほとんどがWindowsユーザーであるため、Windows環境での学習が前提。
フレームワークのみならず、「Ruby言語」の内容も基礎情報として冒頭に60ページ程度でまとめてあります。
目次の項目も300をゆうに超えるほど細分化されており、徹頭徹尾丁寧な記述が意識されている印象を受けました。
知識ゼロの状態から、とにかく分かりやすい入門書でRuby on RailsのWebアプリが作りたい方向けの1冊です。

本来3,500円もするのに読み放題でおトクですね。
国際資格「Oracle認定Javaプログラマ」の最も易しい入門書
Javaの完全な初学者向けの本で、2週間を目安に基礎レベルが習得できます。その後受験対策をすることで、 Oracle認定JavaプログラマBronzeのJava SE8バージョンの取得が狙えます。
本書はJavaの利用環境として64ビット版のWindows10を前提とします。おそらく、多くの方のPCの利用環境と合致するでしょう。
Javaの開発環境構築の解説から始まり、実際にコードを書きながら学んでいくので、プログラミング初心者でもスムーズに理解していけます。
幅広い分野で需要が高い、Javaプログラマーをこれから目指す方にはもってこいの1冊です。
プログラミングスキルは、経験値や偏差値とは比例しない
著者は、プログラミングの得手不得手の分かれ目を「学習方法」に見出しています。
例えば外国語学習においては、文法や受験対策に打ち込んでも大して英会話は上達しません。プログラミングも同様に、文法だけ学んでも実践を繰り返さなければ身に付かないとしています。
タイトルで「1週間で基礎が学べる」と謳ってはいますが、是非3回読んで欲しいと言っています。
それくらい頑張らなければ、本当の力にはならないという事でしょう。「誰でも簡単に~」といった甘い売り文句よりは、かえって好印象でした。
甘えることなく本腰を入れてC#を身に付けたい方に、是非お使い頂きたい入門書です。
プログラミング初心者から、AppStoreにiPhoneアプリを公開するまでに
本書はiPhoneアプリの作成からリリースまで出来る、「Swift」言語の入門書です。Swiftはバージョン5.3.2にて動作確認済み。開発環境としては「Xcode」を使い、バージョン12.3にて動作確認済みです。
「文法の勉強よりも、実際にアプリを作ってリリースした方が覚えが早い」という著者の信条の下、画面キャプチャを豊富に交えながら、プログラミング初心者でもトントン拍子でクイズアプリが作成可能。 AppStoreに登録して全世界に向けて公開することまで出来てしまいます。
なお本書のPart14構成の内、Part6まではYouTube動画も公開されており、書籍と動画の併用で理解はさらに加速するでしょう。
「Swift」言語の最低限の基礎を学び、早速何かアプリを作ってみたい方にとっての確実な力になります。
50ページでサラっと読める、39歳からのプログラミングスクール体験談
プログラミングスクールの受講を開始してから3カ月に渡り、著者は毎朝5時起きで2時間のプログラミング学習を続けます。さらにその後も8カ月間の独学を続けました。
その内に著者はある事実に気が付くことになります。プログラミングスクール受講前にプロゲート、ドットインストール、UdemyなどのWebサービスを使うべきだったと…
体験談だけではなく、IT業界で役に立つ心構えが沢山学べます。
中でも「他責思考では絶対ダメ」という章はとても共感できました。プログラミングスクールに限らず、「分からないことは自分で考え抜いたうえで、的を絞った上で人に聞く」という姿勢は大切です。
現在独学かプログラミングスクールかで悩み中で、失敗したくない方は必見です。
クラウド(AWS/GCP/AZURE)
一刻も早くAWSデビューしたいインフラエンジニアの貴方に
本書は自分名義のAWSのアカウントを作成した上で、実際に手を動かしながらAWS上でのインフラ構築学んでいく入門書です。
VPC、IAM、EC2、ELB、CloudFront、CloudWatchなど、AWSを構成する代表的なコンポーネントが取り扱い対象。
AWSの操作画面上での見るべき箇所や、インプットすべき箇所がこまめに画面キャプチャされている親切設計。AWS初心者でも分かりやすく操作が出来ます。
人気が高まる一方の、AWS技術を磨きたいクラウド初心者の方におススメします。
この1冊だけでSAA合格は厳しいが…使い方次第では一読の価値アリ
Amazonレビューでは、AWS認定試験対策としては物足りないが入門編には良いとの評価が並んでいます。
ただしKindle Unlimitedなら、敢えてそれを承知の上で入門書として読み放題出来るのがメリット。
本書でAWSの基礎と主要サービスの概要を掴んだ後に、他の試験対策本に取り組むのが賢い使い方と言えます。
AWSソリューションアーキテクトアソシエイト試験の勉強に際して、本格的に問題演習に取り組む前の準備運動としてお使い下さい。
付け加えておくと、本書の執筆陣は大手外資系コンサル会社アクセンチュアのITコンサルタントであり、図表や説明は明快で分かりやすくまとまっています。
最小コストで、AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイトに受かる
本書では、本試験と同様の形式で350問(65問 × 5セット + 25問)の問題演習ができます。
著者はAWS SAA本試験を何度も受験しているので、合格するための勘所が的確にまとまっています。
1790ページと大ボリュームの1冊ですが、これほどの量の問題集がKindle Unlimitedなら読み放題なのは素晴らしいことです。
ネックとして文中に誤字が散見されますが、kindleのメモ機能で修正箇所を逐一記録しながら解いていけば、かえって理解度が高まるかもしれません。
これからAWSの案件に参画したり、クラウドエンジニアを目指したい方への推奨本です。
大手有名ゲームメーカー各社のGCP活用事例集
本書は、コロプラ、バンダイナムコ、ミクシィなどの大手ゲームメーカー所属のエンジニアが、GCP(Google Cloud Platform)をどのように自社ゲームインフラに活用しているかを紹介する事例集です。
GCPの基礎から丁寧に解説しているので、これまで扱ったことが方の入門書としても使えます。特に、ゲームインフラとしての特徴に関する記述は詳細です。
ゲーム業界を目指す若手エンジニアや、ゲームインフラとしてのGCPに興味がある方におススメです。
Google Cloud(GCP)でコンテナやビッグデータを使いたい
本書は、Google Cloud(GCP)の「BigQuery」と、「Google Kubernetes Engine(GKE)」がハンズオン形式で学べる解説書です。
BigQueryは、ビッグデータの処理に際しての高速な検索や、自由度が高い分析が可能。GKEはKubernetesのマネージドサービスであり、運用の難しいKubernetesのユーザー負荷を緩和します。
AWSだけではなくGoogle Cloud(GCP)も手札に加えたい、データサイエンティストやデータエンジニアの方にとっては有用な一冊となります。
Windowsユーザー企業にとって、Azureという選択肢
クラウドインフラサービスはAWSやGCPだけではありません。Microsoft 365でOfficeアプリを利用するような企業にとっては、MicrosoftのAzureの方が親和性が高いというメリットもあります。
本書ではAWSとAzureのサービス比較表があるので、既にAWSに馴染みがあるような方にとっては理解しやすいです。Azureの基礎的な技術をハンズオンで学ぶ形式であり、Azureの画面キャプチャも豊富に掲載されています。
ただし注意点として、本書の発売(2017年12月)から時間が経っているので、最新のAzureのGUIとは相違が存在する可能性があります。もし本格的に学ぶ際には、別途最新バージョンの技術書やWeb情報をご参照下さい。
また、紙面の文字がやや小さいので、kindleを利用する際の端末は大きめのPCディスプレイや大型のiPadが推奨です。
これまでAzureに触ったことがないものの、とりあえず概要を掴んでみたいという時に助かる1冊です。
Node.js環境で開発したWebアプリをAzure上で公開
本書は、Node.js環境でのJavaScriptによるWebアプリ開発から、成果物をAzure上で公開まで出来るハンズオンの技術書です。
開発手法として「テスト駆動開発」を採用しており、「テストを先に書き、後から実装する」という進め方です。その具体的な内容とメリットについては、読み進めるうちに自ずと実感できる構成となっています。
Azureの基礎を学び終えて、実際に何かを作ってみたい時に使いたい1冊です。
逆に、自社オンプレ設備でクラウド基盤を作るという回帰的発想
OpenStackは簡単に言うと、「自前のオンプレ機器でAWSのようなIaaS型のクラウド環境を構築できるOSS」です。
クラウドにおけるIaaS環境は、ここ数年はAWS、GCP、Azureなどのパブリッククラウドが大きく伸びています。
しかし、サービスがスケールすればするほど、パブリッククラウドにおけるランニングコストは増大。マネージドで運用が楽になる反面、自由度が低いというデメリットもあります。
OpenStackは、そのようなパブリッククラウドのネックを補完する存在として、エンジニアの間で一定の支持を集めてきました。
本書は、ハンズオンでOpenStackの基礎から応用まで学べる構成であり、DockerやHadoop基盤の構築も含まれます。ただし発売が2016年のため、構築環境がCentOS7.2などやや古い物となるので、興味を持たれたらより新しい技術書をお探しください。
AWSだけではなく、幅広い選択肢から最適なクラウド基盤を検討したい、企業のインフラ担当者の方に特におススメします。
ネットワーク技術
初心者なら手を動かして覚えるのが最高の効率
本書は、ハンズオン形式でTCP/IPが基礎から学べる入門書です。
まずはWindows10のPCにVartualBoxとVagrantを使ってUbuntuをインストール。そのUbuntuのLinux環境でNetwork Namespaceという機能を使い、実際にネットワークを構築・操作して学んでいきます。
プログラミングもそうですが、ネットワーク技術は本を読むだけではなく自らの頭と手を使って触ってみるのが一番の勉強になります。
発売が2020年と比較的新しいので、環境構築でエラーが出たりする可能性も低いのがメリット。
私がネットワーク初学者だった頃に、是非この本で勉強したかったと思いました。
丁寧で分かりやすく書かれているので、これからネットワークを構築してみたいインフラエンジニア初心者の方におススメします。
IT未経験から、現場で即戦力の新人ネットワークエンジニアになりたいなら
実のところ、CCNAを取っただけではネットワークエンジニアとして即戦力とはなれません。そこで本書を読むことで、運用管理の実務上の必須知識が効率よく吸収可能。
他とは一味違う有能な新人だと思わせるための、現場で利用頻度が高い様々なツールが使えるようになります。
例えばTeraTermを始めとして、pingやtracert、ExPingやWiresharkなどが分かりやすく説明されています。
トラブル対応時の切り分けや対処方法も有り、いざという時の心構えもできます。
ネットワークエンジニアとしてすぐに頭角を現したい、実務未経験の若手の方にとっては強い味方となる1冊です。
Linux技術
Linux初学者が勉強するなら、CentOS
本書は、CentOS7.2でLinuxサーバーの構築が出来るハンズオン本です。
2016年5月の発売からしばらく経っているため、商用環境で新たにCentOS7.2のバージョンで構築するケースは少ないかもしれません。
しかし、初めてLinuxを触る初心者が、仮想環境にインストールするなどして操作を学ぶ目的としては十分に役割を果たします。
基本操作を覚えたら、以下のサーバーを実際に構築します。これだけ出来るようになれば、Linux初心者はもう卒業と言えるでしょう。
- DNSサーバー(BIND)
- Webサーバー(Apache)
- プロキシ・リバースプロキシサーバー(Squid)
- メールサーバー(Postfix、Dovecot)
- CMSサーバー(WordPress)
- Gitlabサーバー
- DHCPサーバー(dhcpd)
- ファイルサーバー(samba)
- 仮想マシン(KVM)
- コンテナ(Docker)
本書はLPIC試験対策として有効であり、上記の技術でLPICレベル2の試験対策の大半がカバーできます。手を動かした経験があれば、知識の定着度もさらにアップ。
技術書の特性上CLIやGUIの抜粋が多くなる中、説明の吹き出しを細かく差し込んでくれているのは親切設計だと思いました。
Linuxの見習いレベルから、即戦力レベルまで一気に成長したい方におススメです。
もし貴社が、CentOSではなくRHELを使っているなら
Red Hat Enterprise Linux(RHEL)のディストリビューションは、「8.4」が最新バージョンです。
本書で扱うバージョンは「7.1」ですが、意外とまだバージョン7が商用環境で使われています。現在はメンテナンスサポート2のフェーズであり、それが終了となる2024年6月30日までは現役で使われるものと推察されます。
そこでまずは本書を勉強用として使い、もし実務でバージョン8を使う際は別途最新版の書籍を用意するスタンスが賢明と言えます。
RHELの基本的な操作だけでなく、各種サーバー機能を手を動かしながら構築することで、技術としてより深く身に付けることが本書の目的です。
- DNSサーバー(BIND)
- Webサーバー(Apache)
- FTPサーバー(vsftpd)
- ファイルサーバー(NFS、Samba)
- DHCPサーバー(dhcpd)
- プロキシ・リバースプロキシサーバー(Squid)
- メールサーバー(Postfix、Dovecot)
- データベースサーバー(MariaDB、PostgreSQL)
- CMSサーバー(WordPress)
- 仮想マシン(KVM)
- コンテナ(Docker)
上記のように、インフラエンジニアが現場で求められる技術は本書で概ねカバーされています。前述のCentOSの本とほぼ同様の内容をRHEL版として学べます。
サーバーの設計構築を担当している方で、OS環境としてCentOSではなくRHELを採用する(した)場合に、役立つ1冊です。
敢えて今、CentOS7でApacheを学んでおく意義
本書は、OSSのWebサーバー「Apache」の2.4系を学ぶことが出来ます。使用環境はCentOS7なので、是非前述の「できるPRO CentOS 7サーバー」と併せてお読みください。
Webサービスの開発において、Apacheは古くから「LAMP環境」の1要素として使われており、LPIC(Linuc)202試験の出題範囲にも入るほどの重要スキルです。
Apacheの基礎から始まり、設定ファイルの仕組み、CGIやPHPといった動的コンテンツ、アクセス制御やセキュリティ認証など、重要な要素は一通りカバー。
実際にCLIを叩いて操作しながら進める形式なので、知識として効率よく定着できます。
クラウドによるサーバーレスが進む中とはいえ、Webサービス開発に携わる方ならApacheを知っておいてソンはありません。
リバースプロキシやロードバランサなら、Apacheよりもnginx
近年、Apacheに替わってWebサーバーとしての採用が急速に増えているのがnginx。「LAMP環境」の対比として、「LEMP環境」といった言葉も使われます。
Apacheがオールラウンダー的に様々な動作をそつなくこなす一方で、nginxはリバースプロキシやロードバランサ―等の機能が大きな強み。
高負荷下でも高速な処理が可能であり、大規模なWebサービスでよく使われています。
そんなnginxについて、本書では以下のような内容が学べます。
- CentOS7環境でのインストールと基本操作
- WebサーバーとWebアプリの構築
- セキュリティ対応
- リバースプロキシ・ロードバランサー
- HAクラスタ構成
大量のトラフィックやユーザーセッションを捌く要件があり、nginxを使ってシステムを構築することになった際には、是非手元に置いておきたい1冊です。
なお、Apacheと同様にnginxもLPIC(Linuc)202試験の出題範囲に含まれます。
データベース(SQL/RDBMS)
知識ゼロの初心者が、最初に読むデータベースの本
本書は、オープンソースで無料の「LibreOffice」を使って、実際にSQLの操作をしながら学ぶ入門書です。
LibreOfficeのインストール方法、SQLの基礎知識と操作方法が分かりやすくまとまっています。
IT業界にこれから進む人に向けた、OracleやPostgreSQLなど各種データベースの違いや、IT業界で働くにあたっての心構えも収録。不安も多い新人エンジニアにとっては、1つの指針になるでしょう。
タイトル通りIT業界に内定が決まっている実務未経験者や、データベースを触ってこなかった方に相応しい本です。
本当に賢い使い方
自分の領域が広がる
どうせ微妙な本ばっかりで、本当に読める本は少ないんでしょ?
月額980円も払わなくても、ネットの情報で間に合うし!
200万冊もあると、本を探すだけでも一苦労だな…
このように、Kindle Unlimitedに先入観を先入観をお持ちでは?
かく言う私も、食わず嫌いをしていました。
プログラマーだけど、ネットワークは苦手だし…
インフラエンジニアにプログラミングは無理!
AIとか機械学習とか、新しいこと覚えるのメンドクサ…
自分で自分にかけた制限(マインドブロック)で、成長のチャンスを逃していませんか?
人によっては、Kindle Unlimitedのラインナップは物足りないかもしれません。
しかし、何となくまだ手付かずだったスキルへの足がかりとして、Kindle Unlimitedは最適のツール。
買った後に失敗だったと後悔するリスクが無く、出費を気にせず多読できるからです。
つまり、自分が今必要としている技術や知識を、好きな時に好きなだけ良いとこどりできるということです。
これこそが、Kindle Unlimitedの最大のメリット。
軽い気持ちで手に取ったその1冊によって、結果的に貴方のキャリアが大きく上向くターニングポイントになるかもしれません。
本を選ぶ手間が省ける
多くの選択肢から、失敗しないようにと色々吟味すると意外と時間がかかりますよね。
一方Kindle Unlimitedならそもそも選択肢が限られるので、時間と手間が節約できます。
仕事と勉強で常に忙しい貴方にとって、「選ぶ必要が無い」のは逆に大きなメリット。
いろんな本に手を伸ばして身に付かない方は、敢えてKindle Unlimitedで選択肢を限定してください。
ご注意事項
Kindle Unlimitedの読み放題対象から突如外れて、通常の有料販売になる本が稀にあります。
もしKindle Unlimitedの読み放題対象から外れていたら、間違って有料で購入しないようにご注意下さい。
(たとえ有料でも欲しい方は、その限りではありません。)
裏を返せば、「Kindle Unlimitedで気になった本は、読み放題の間に早く読んだ方がいい」ということです。
◆Kindle Unlimited対象の表示画面
「読み放題で読む」という黄色のボタンが、Kindle Unlimited対象の目印です。
◆Kindle Unlimited対象外の表示画面 (通常のkindle本)
「注文を確定する」というオレンジ色のボタン表示は、有料で購入となる本です。
まとめ
この記事では、ITエンジニア向けに以下カテゴリのおススメ本ご紹介しました。
- ビジネススキルとモチベーション向上
- プログラミング言語の習得
- クラウド技術(AWS/GCP/AZURE)
- ネットワーク(TCP/IPプロトコル)
- Linux(LAMP環境/LEMP環境)
- データベース(SQL/RDBMS)
Kindle Unlimitedで迅速に効率よく技術力を高めれば、社内外から評価は高まる一方です。
長文となりましたが、本記事をお読み頂きありがとうございました。
併せて読みたい記事
Kindle電子書籍を読む際の端末は、iPadが断然おススメです。その9つの理由をまとめた記事となります。